落葉
上田敏(1874〜1916)
秋の日の
ヴィオロンの
ためいきの
身にしみて
ひたぶるに
うら悲し。
鐘のおとに
胸ふたぎ
色かへて
涙ぐむ
過ぎし日の
おもいでや。
げにわれは
うらぶれて
ここかしこ
さだめなく
とび散らふ
落葉かな。
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秋の歌
堀口大学(1892〜1981)
秋風の
ヴィオロンの
節ながき啜泣(すすりなき)
もの憂きかなしみに
わがこころ
傷くる。
時の鐘
鳴りも出づれば
せつなくも胸せまり、
思いそ出づる
来(こ)し方に
涙は沸く。
落葉ならね
身をばやる
われも、
かなたこなた
吹きまくれ
逆風(さかかぜ)よ。
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