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啄木が「浜薔薇」と詩った北のバラ。
笠 康三郎
 北海道の道花・ハマナス。( 北海道の木・エゾマツ 北海道の鳥・タンチョウ)皇太子妃雅子様のお印の花として知られています。
潮かをる 北の浜辺の砂浜の かの浜薔薇よ 今年も咲けるや (石川啄木)と歌われ、知床の岬にハマナスの咲くころ 思い出しておくれ オレ達のことを・・ は有名な「知床旅情」の出だしのフレーズ。
花言葉の「悲しくそして美しく」がピッタリくるエレジーに似合いそうな花。

 実の形が「梨」に似ていることから、浜梨(ハマナシ)といっていたものが、東北地方の訛りでハマナスとなったという説と、『大和本草』にはちゃんと「はまなす」と記されているからもともとハマナスであるという説もあります。海岸の砂丘に自生し、海岸では低く地を這うように生活し、砂をかぶってもたくましく新芽を伸ばして、砂を固定するのにも役立っています。
 北海道沿岸ではごく普通に見られ、ぐるっと海岸ひとまわり(3005kmもありますが・・・)どこにでも見られるといっても過言ではありませんし。住宅の庭の植え込みはもちろん、道路の分離帯や車道と歩道のプランツフェンスなどにも利用され、どこでも元気に花をつけてくれます。本州では太平洋岸は茨城県まで、日本海岸は鳥取県まで自生があり、中国東北部、朝鮮半島、沿海州、サハリン、カムチャッカ半島、更に遠くアラスカにまで分布しています。

 ハマナスは夏の花というイメージが強いのですが、新梢開花性のため、枝が伸びるにつれて秋遅くまで絶え間なく咲き続ける性質があります。北海道では6月下旬から咲き始め、真っ赤な実が熟れる10月頃、そして初冬には葉を落としてもけなげにトゲの多い枝ぶりと赤い実で白い雪との絶妙なコントラストを見せてくれます。こんないろいろな姿を楽しむことができる北海道の代表選手なのです。

 北ヨーロッパでは、早くからこのバラに注目し、日本やアラスカから輸入して様々な交雑を行って耐寒性の強いバラの品種群を作り上げてきました。このグループはハマナスと分けてハイブリット・ルゴーサ(HRg)と呼ばれる別のガーデンローズになっています。北ヨーロッパの様々な場所にたくさん植栽されています。(写真はフィンランドのガラスメーカー Iitaraの工場で咲いていたルゴーサ)


 石狩市では砂浜に広がる大群落がありますが、近年環境の変化やRV車の侵入、盗掘などにより貴重な海浜植物が被害にあっています。市民共有の財産として次の世代に手渡せるように市民レベルでの保護活動の拠点として「石狩浜海浜植物保護センター」を設立。海浜植物の大切さを訴求しています。(写真は狩浜海浜植物保護センターのハマナス)


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http://www.city.ishikari.hokkaido.jp/kaihinsyokubutu/
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